海外で飛行機の乗り継ぎに失敗してみた【遅延・欠航・荷物などの対応】

経由便は直行便と比べて価格が安いことが多く、乗り継ぎ時間が多ければ一旦出てその国や街を散策したりと良いこともあります。
しかし、乗り継ぎ時間が短いと飛行機の遅れなどにより乗り継ぎに失敗し、その後の予定が狂ってしまう可能性もあります。

飛行機に乗り遅れたとき、航空会社はどのような対応(ホテル手配・荷物対応など)をしてくれるのか、自分はどのように動けばいいのか、体験をもとにご紹介したいと思います。

今回乗り継ぎに失敗してしまったのは、激安の中華系フルサービスキャリアの航空会社である中国南方航空の国際線。
広州で乗り換えに失敗しました。
なお、価格に対してのサービスは満足するもので何回でも乗りたい航空会社だと思っています。

乗り継ぎ失敗時に自身がすべきこと

  • 代替便の確保
  • 荷物の行方の確認
  • 海外旅行保険が使えるか確認・クレジットカード会社旅行や保険会社へ連絡

まずは代替便の確保が一番です。
繁忙期などは直近の飛行機などが満席になっているかもしれません。
席の確保は時間との勝負。遠慮することなく自分の希望をしっかり伝えましょう。

次に荷物の行方の確認。
乗る予定だった便に預けた荷物が載せられてないため、その後の行方についてしっかり確認することが重要です。
乗り継ぎに失敗した空港で受け取らなければならないのか、そうでないのかを聞きましょう。

最後に海外旅行保険をかけているのなら、補償を受けることができるのか確認しましょう。
海外旅行保険は本当に何度も助かってます。(飛行機遅延・ロストバゲージ・携行品損害などなど)
海外旅行をするなら必ず加入しておきましょう。

広州1時間乗り換えはきつかった

今回乗り換えに失敗した行程はこちら。

モスクワ・シェレメチェボ空港→(武漢経由)→広州・白雲国際空港
広州で1時間の乗り換え時間で、
広州・白雲国際空港→東京・羽田国際空港の行程でした。

よく乗り継ぎ時間は最低2時間は余裕を持つようにというガイドがあります。
今回Gotogateで予約したのですが、中国南方航空が設定する、「MCT(ミニマムコネクティングタイム)」という最低乗り継ぎ時間を満足した航空券だったこと、また搭乗便はあまり遅延する可能性が少なかったことを考えて予約してしまいました。

遅延時の航空会社(中国南方航空)の対応・自身の動き方

機内での対応

さてモスクワから広州に行く便ですが、途中武漢を経由する便でした。
武漢は中国の都市であり、モスクワから武漢は国際線ですが、武漢から広州は中国国内線として運行する特殊な便だったので、広州に向かう場合は一旦武漢で中国の入国審査を受けなければなりませんでした。

この入国審査がかなり時間がかかる…

刻一刻と武漢出発時刻が迫る…

結局武漢を出発したのは定刻の30分後でした。

このままだとまずいと思った僕は機内のCAに行程表を見せて、「乗り継ぎ時間が1時間しかないが乗り継ぎ便は多少待ったりしてくれるのか?」とダメもとで聞いてみました。

するとCAさんは申し訳そうな態度で「申し訳ありません。到着後、地上係員へお尋ねください。」との回答。
「早く降りたいので前側の空いている座席があれば移動することはできますか?」と聞いてみると、空いている座席へ案内してくれました。
CAさんの態度などは全く問題ありませんでした。

CAさんの雰囲気でこれはアウトかなと少々察しがつきました。

到着後の対応・荷物の行方

広州便は定刻よりも30分遅れて広州・白雲国際空港へ到着。
乗り継ぐ東京便は定刻の出発予定の案内。
普段見て安心する電光掲示板の「On Time(定刻)」の表示が、今回どれだけ絶望的だったことか…

すぐに乗り継ぎカウンターへ行き間に合うか聞いてみました。
カウンターの係員の回答は「とりあえず搭乗ゲートまで行ってみて。」

猛ダッシュでゲートまで行きました。
中国の空港は広大なため、走っても10分ほどかかってしまいました。

ゲート前に荷物保安検査場があり、そこに着いたのが東京便出発予定時刻の10分前。

検査係員:「Ticket please.(航空券見せてください)」

僕は航空券を差し出しました。

検査係員:航空券のバーコードをスキャンし、「Ah…gate closed.(おお…搭乗終了です。)」

………

終了。

一縷の望みを賭けていたのですが、ダメでした。

乗り継ぎカウンターへ戻り、行程表を見せて、乗り継ぎに失敗したこと・理由は飛行機の遅延であることを伝えると、一旦中国へ入国して空港内の中国南方航空カウンターへ向かうよう案内されました。

預け荷物については、代替便に乗せるので空港で受け取る必要はないことを案内されました。

代替便の確保

というわけで中国に入国したわけですが、まだやることはたくさんありました。
まずは代わりの飛行機の確保。

まずは中国南方航空が運航する、当日中に日本のどこかに行く便がないか調べてみると、関西国際空港行きが1時間半後にあることがわかりました。

空港の航空券販売カウンターがあったのでそこで関西空港行きに乗りたいことを告げると、それはできないとの回答でした。

「もともと東京羽田行きの便で航空券を予約しているので、代替便も東京羽田便でなければならない。なので、明日出発する東京羽田便が最速で日本に着く便になる。」と言われてしまいました。
個人的には、今日中に関西空港に着き新幹線とかで移動できればと思ったのですが…

諦めきれず、いくつかカウンターがあったのですべて回りましたがいずれも同じ回答でした。

結局翌日の便に振り替えとなりました。

新しい航空券を発券してもらい、ホテルを用意しているので別カウンターへ行くようにと案内されました。

海外旅行保険の利用

続いて海外旅行保険をかけていたので保険会社へ連絡しました。

今回「航空機遅延費用」という保険の支払い内容(下記)に該当したため、1万円の補償を受けることができました。

乗継地(今回は広州)において、搭乗した航空機(モスクワ発広州行き)が遅れて(出発遅延、欠航等または着陸地変更を含みます。)、乗継を予定していた航空機(広州発東京羽田行き)に搭乗できず、乗継地への到着時刻から6時間以内に代わりの航空機を利用できない(翌日の便に振り替えになったため6時間以内に利用できなかった)場合

補償を受ける際に必要なのが遅延証明書。
代替便のチケットを発券してもらったカウンターで申し出ると、遅延証明書も発行してもらえました。

ホテルに無料で1泊

別のカウンターに行き、乗り継ぎに失敗したことを伝えると、謝罪とともに、3つのホテルの写真を提示され、この中からお好みのホテルを選ぶよう案内されました。

Holiday Inn Expressというホテルブランドが世界的に名が知れているのでそこにしてみました。

ホテルへ出発するのは1時間後。

やることもあまりなく時間が経つのが長かったです。
なおカウンター近くの座席には同じく乗り継ぎに失敗したと思われる客が多数いました。

移動は専用のバス。

ホテルに着くと、中国南方航空の係員がホテルの係員に説明し、その後チェックインとなりました。
チェックインの際は何時の便に乗るのか聞かれ、シャトルバスの出発時間を案内されました。

航空会社の手配のため、無料で宿泊することができました。
ホテルの設備や室内の様子も申し分無く、快適に過ごすことができました。

夕食も無料。ただ僕しかいなかったためか、簡単なものしか出てきませんでした。
味はさすが中華、おいしかったです。

せっかくなので周辺散策

夕食も食べて落ち着いたので、ホテル周辺を散策してみました。
スーパーやファーストフードのお店、屋台などがあり楽しかったです。

一通り回り、現地の人と会話を楽しみ、スーパーでお土産を買ってホテルへ戻りました。

代替便へ搭乗

翌日になり、代替便へ搭乗しました。(搭乗記については以下をご覧ください)

航空券の座席番号は「R31A」。ちなみに31Aはエコノミークラスの最前座席の左側の窓側で、2列シートの隣席は誰もいませんでした。

座席番号に「R」という文字が付いたのを見たことがなかった(普通「31A」などの表記)ので、おそらく特別な対応ということだったのかなと思います。

まとめ

乗り継ぎに失敗すると焦ってしまいますが、先にご紹介したやるべきことをやり、後はゆっくりまったりその場を観光するような余裕ができればいいと思います。