【感動】ベトナム・ハノイの北朝鮮レストランで美味しい食事と踊り・会話を楽しんできた
ベトナム・ハノイに唯一存在する北朝鮮国営のレストラン(正式名称: Pyongyang Restaurant・平壌レストラン)に行ってきました。
北朝鮮は日本と国交が無く、拉致問題・核兵器問題などといった諸問題により、またインターネットやテレビなどでしか情報を得ることができず、基本的には実際に旅行などで体験することができないため、北朝鮮に対するイメージが悪いのは言うに及びません。
ですが、個人的には機会があるなら北朝鮮とはどんなものなのか感じてみたい。ハノイに行ったらぜひ行ってみたいと思っていました。
実際行ってみると北朝鮮人のスタッフの接客・踊りと料理に感動しました。
今回その機会を得ることができましたのでご紹介したいと思います。
場所
場所はこちら。
ハノイ旧市街から車で30~40分ほどで着きます。
またバスで向かうこともできます。
1回乗り換える必要がありますが、徒歩距離が少なくハノイ旧市街から約1時間ほどで到着します。
料金も14,000ベトナムドン(約70円)で格安。
なおルートはGoogleマップで検索できます。
外観
ついにやってきました。
唯一無二の北朝鮮国営のレストラン。お店が立ち並ぶ通りの一角にそのお店はありました。
とても緊張していました。
外の看板は少々色褪せていますが、北朝鮮料理と民族衣装を纏った女性が歌を披露している様子が写っています。
開店前に来てしまったので、入店前に近くのコーヒーチェーンにて気持ちを静め、満を持して入店。
コーヒーチェーンの記事はこちら↓
すると受付のお姉さん(店員さんは全員女性でした)が朝鮮語で話しかけてくれましたが、意味が通じてないとわかると、
「こんにちは~こちらにどうぞ~」
!!!
日本語で話しかけられた!!!
なんと日本語でご案内を受けるとは。
話を聞くと日本語と英語を少々話せるらしいです。
なお店内はほとんど韓国人。朝鮮語が飛び交っている店内でした。
「飲み物は~?」
「ん~ちょっと待ってもいいですか~?」
という会話が可能でした。
店内のTVには金正恩の栄光のVTRが絶えず流れていました。
メニュー
主要なメニューはこちら。
- 焼肉盛り合わせ: 995,000ベトナムドン (約5,000円)
- 牛焼肉: 390,000ドン (2,000円)
- 豚焼肉: 235,000ドン (1,200円)
- 水キムチ: 100,000ドン (1,000円)
- ナムル盛り合わせ: 150,000ドン (750円)
- あさりの炒め物: 250,000ドン (1,200円)
- チヂミ: 100,000ドン (500円)
- 平壌冷麺: 195,000ドン (1,000円)
- サムゲタン: 280,000ドン (1,400円)
- 大同江ビール: 150,000ドン (750円)
ベトナムの物価を考えればなかなかの価格設定ですが、日本の物価感覚で考えればそれほど手が出ないほどでもないと思います。
お酒は持ち帰りも可能でした。
なお食事の値段だけで、下でご紹介する歌謡ショーも楽しめます。
注文を取ってもらうときに日本円での価格を聞いたのですが、北朝鮮人の店員さんが「750円」を「なな・ご・ぜろ…ななじゅう…」などとしどろもどろに日本語で話そうとしていたので「ななひゃくごじゅうえん」と教えたら、笑いながら「おお!ななひゃくごじゅうえん!」と言ってくれたりして、その笑顔を見ただけでほっこりしました。
またお酒は持ち帰ったのですが、持ち帰り用の袋に入れるときに割れないようにとても丁寧にお酒の瓶を扱ってくれて感動しました。
外国人は経験上物を丁寧に扱う人が少なく、割れ物であっても雑に扱う人が多かったので。
料理
料理はこんな感じ。
- 豚焼肉 (サンチュ・獅子唐・にんにく付き)
- チヂミ
- 水キムチ
と注文しました。
店内の灯りが青っぽい色だったのでおいしそうに見えないかもしれませんが、実際はいいお味でした。
はじめに上の前菜が運ばれてきますが、これはおそらく無料の品です。
おしぼりは使い捨てで、厚みがありしっかりしたものでした。
水キムチは普通のキムチを水に浮かべたようなものでした。
これは可もなく不可もなく。
このチヂミがなかなか絶品でした。
真ん中に豚のバラ肉が入っており、豚の脂とチヂミの生地が絶妙にマッチしておいしかったです。
この豚の焼肉もおいしかったです。
味付けは甘辛くしてあり(甘さはかなり控えめ)、にんじん・たまねぎ・唐辛子と炒めて仕上げていました。
店員さんに食べ方を教えてもらいました。
日本でもよく食べるような上記の食べ方でいいそうです。
サンチュも新鮮でシャキシャキとした食感でした。
歌謡ショー(歌・踊り・バンド演奏)
入店時に「I want to see a show」(ショーを見たい)と言っていたので、20時ごろ、歌謡ショーが始まり2階へ案内されました。
おそらく言わないと案内されないみたいなので、ショーを見たい方は希望を伝えておいた方が良さそうです。
2階は40名ほどおり、一緒にショーを楽しみました。
「Where are you from?」とおじいさんに尋ねると「I’m Korean」(韓国人)と返ってきました。
話を聞くと2階は全員韓国人だったそうです。
歌・バンド演奏・踊りを約1時間披露してくれました。
歌は昭和後期の雰囲気の歌謡曲・演歌でしたが、北朝鮮の文化を感じることができました。
ちなみに使っていたシンセサイザーはYAMAHA製でした笑
曲が終わるたびに、拍手喝采と花束の贈呈のオンパレード。
客の韓国人が歌い手さんと握手をする場面もあり、とても和やかで楽しい時間を過ごすことができました。
店を後にするときに、「バイバイ~」と店員さんのにこやかなあいさつ。
日本よりいい接客だったかもしれません。
翌日また行ってみました
ハノイの観光時間が余ってしまったので、持ち帰りで大同江ビールだけ買いにまたレストランに行ってしまいました笑
すると昨日いた店員さんが。
僕の顔を見るなり「あ~!」と笑顔。
「ビールお持ち帰りOK?」と聞くと「OKOK!」
前日と同じように丁寧に瓶を扱ってくれました。
店内の人が多くなかったのでいろいろお話ししましたが、とても気さくに会話してくれました。
日本の桜の写真を見せると「Sakura?」と。桜を知ってるようでした。
また東京の夜景の写真を見せると「Oh, beautiful…」と言ってくれたりしました。
お会計
2時間ちょっと楽しみ、お会計。
料理と大同江ビール、高麗酒を頼んで、1,535,100ベトナムドン(7,600円)でした。カード決済の場合、2%の手数料が追加でかかります。
ちなみに高麗酒がかなり高かったので、料理とビールだけなら3,000円~4,000円程度で済むと思います。
料理の量もあったので、上で紹介したの料理を2人でシェアするともっと安上がりになるでしょう。
北朝鮮レストランを経験して
今回行ってみて当たり前ですが、
「あーやっぱり北朝鮮の人たちも同じ人間なんだな…」と思いました。
近くてとても遠い遠い国、北朝鮮。
もちろん拉致問題・核問題は看過できない大変重い問題であると思います。
僕自身も負の面の報道ばかりで、北朝鮮にいいイメージは持っていませんでした。
でも、そこに住む人たちはみんな同じ人間でした。
笑ったり、泣いたり、怒ったり。
同じ感情を持った人間であることを強く実感しました。
特に東京の写真を見せた時のびっくりした表情…あの表情は忘れられません。
様々な諸問題を解決し、いつかともに再会できることを願います。
本当にいい経験となった北朝鮮レストランの訪問でした。